被害者(一家の支柱)が亡くなった事例 賠償額が1000万円の増額
Aさんのお父様Bさんが交通事故で亡くなりました。Bさんと妻とBさんの母親の3人暮らしでした。生計を支えていたのはBさんでした。
保険会社と交渉をしていたAさんに対して、損害賠償金として3006万円の提示がありました。Aさんは、この金額が妥当かどうか、私どもにご相談に見えました。
そこで早速、保険会社からの提示内容を確認してみると、非常に低い賠償金額でした。被害者が亡くなった場合、ご遺族は、被害者自身の慰謝料及びご遺族固有の慰謝料の賠償請求ができますが(コンテンツ「死亡事故の損害賠償」参照)、提示内容では、ご遺族(Bさんの妻やBさんの母親)の慰謝料がゼロとされていました。また、被害者であるBさん自身の慰謝料は、1700万円とされており、裁判基準と比べて非常に低い金額でした。
そこで、私どもは保険会社と交渉し、まず、Bさんの妻の固有の慰謝料150万円、Bさんの母親の固有の慰謝料100万円を認めさせました。さらに、Bさん本人の死亡慰謝料も引き上げさせ、慰謝料の合計金額を2770万円まで増やすことが出来ました。
その結果、全体の賠償額が4006万円まで増え、当初の保険会社からの提示額から1000万円が増額されました。本当に痛ましい事故でしたが、適切な賠償がなされることで、ご遺族のお気持ちが少しでも慰謝されることを切にお祈りするばかりです。